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絵本の見本

書店に行くと、絵本の見本をご利用になりますか。

見本のない本もご覧になりますよね。

どうか、商品としてご利用いただけるように、大事にご覧になってください。

なぜなら、お客様がご覧になった本は、誰かが購入するまでは商品ですから。

 

 

本(新刊書店の商品)は、出版社から仲卸を通じ、書店で預かって販売しているものが大半です。たくさんの本のうち、売れなかった本は、一定の期限をもって、返品されています。

つまり、新品の本を商品として並べていますが、売れなかったら仲卸もしくは出版社へ戻って在庫になり、注文があればまた販売されるというしくみなのです。

もし、返品したい本がシワだらけだったら、破れていたら、それは再び商品として扱えないので、書店が買い取ることになります。

 

お客様に購入されなくても、傷んでしまった本は書店が買い取らなくてはならない、ということです。仮に1,000円の本(仕入れが800円、利益は200円と仮定)が10冊あったとして、誰かが立ち読みしてボロボロになってしまった1冊を、書店が買い取らなくてはならなかったら、あと4冊売れても儲けは0円です。もし10冊が売れたら2,000円の利益が出る計算でしたが、1冊が売れないほどボロになってしまったら、残る利益はたったの1,000円です。

 

絵本のように、あらかじめ見本が必要なものには、出版社に協力してもらうこと(見本を提供してもらう)もあるようですが、そうでなかったら。。。

 

立ち読み大好きな皆さま、売り場でページを繰るお子さんを見守ってくださらない親御さん、書店の悲しみにちょっと思いを寄せて、ご協力くださいね。